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花が売れなくなっている。長引く不況で、会社の行事や新規開店などのお祝いイベントの需要がめっきり減ったためだ。かつては選挙のたび、高価な花が候補者の陣営に贈られていたが、自民党が大敗した今夏の総選挙ではその「選挙特需」もどこへやら。福岡有数の産地である糸島地区では生産を控える動きも出始め、花農家は生き残りに懸命だ。
福岡市博多区の生花店「花のタカキ」によると、この1年で、売り上げはおおむね2割減った。開店祝いの花が減ったのが響いているといい、店長は「新規オープンは半分以下になった印象」。よく贈られる鉢植えの胡蝶蘭(こちょうらん)は、高価なものなら一鉢5万円程度するので、痛手は大きい。
市内の生花店などでつくる福岡花商協同組合も「花の需要の低迷はとくに去年からひどくなった」と指摘する。会社の入社式などの式典で演台に飾る花や洋服の展示会を彩る花など業務用の注文の減少が目立つという。お得意さんの会社自体が倒産してなくなった例もある。
福岡花市場(福岡市東区)と北九州花市場(北九州市小倉北区)を運営する県花卉(かき)農業協同組合によると、昨年度の取扱高は119億円で前年度から6%減少。書き入れ時の年末や年度末を含む後半の売り上げの落ち込みが大きな要因だった。今年度は10月現在で、さらに4%落ちている。花屋が高い価格をつけられず、競りが成り立たないこともある。
農林水産省の調べによると、全国の主な卸売市場での08年の切り花の取扱額は、07年より8%減少して3112億円。鉢物は9%減の908億円となっている。
花作りが盛んな福岡市近郊の糸島地区。福岡県が全国2位の産出額(07年)を誇る鉢物洋ランは、その3分の1が前原市と志摩町から出荷されている。
「花離れ」はなはだしく…不況直撃、嘆く農家