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志摩町のある洋ラン農家は、世界同時不況が襲った昨年秋から栽培面積を3分の2に減らし、パートの人数も半分に減らした。洋ラン農家は「この1年で市場の価格は2~3割落ちた。出せば出すほどコスト割れだよ」と嘆く。売り上げは前年同期の半分ほどしかない。
8月に総選挙があったが、事務所開きや当選祝いの花の売り上げも減った。この洋ラン農家によると、これまでの国政選挙では県内外の選挙事務所への届け物の注文が50鉢分ほどきていたが、2鉢しかなかった。企業などによる自民党候補あての注文が減ったからだという。
JA糸島は切り花を中心に地域の花生産高の約3分の1を扱っているが、昨年度の取扱高は前年の13%減で、初めて10億円を割った。地域には約200軒の花農家があるが、農地の一部を野菜に転換したところもある。
東南アジア原産で白やピンクの花「クルクマ」づくりに力を入れ、JA糸島の花卉販売委員長を務める高宮康弘さん(49)は「目新しい花をつくれば高く売れる時代ではなくなった。生産者自ら消費者に売り込み、花のファンをつくっていかないと」。フラワーアレンジメント教室に通う人たちとの交流を図るなど、新たな戦略を練っている。(後藤たづ子)
「花離れ」はなはだしく…不況直撃、嘆く農家